冷却システム点検で
オーバーヒートを未然に防ぐ

夏場に多い故障と言えばまず思いつくのがオーバーヒートです。
エンジンは常に高熱を発生させていますのできちんと冷却してあげる必要があります。その冷却機能が低下してしまうとエンジンが熱くなり過ぎて、エンジンが停止したりパワーダウンするといった症状が起こります。通常オーバーヒートを起こすとメーター内に警告が出たり水温計の針が異常に上昇したりしますが、もしオーバーヒートに気づかずに走行を続けてしまうとエンジン内部の冷却水が沸騰して圧力が上がり過ぎエンジンルームから吹き出してしまうこともあります。そうなると走行することは出来なくなってしまいますし、最悪の場合はエンジン本体が損傷してしまうこともあります。

オーバーヒートが起こる原因は様々ですが、一番多いのが冷却水の漏れですね。漏れの原因箇所として多いのがエンジンルーム内にあるクーラントのサブタンクや冷却水を循環させるためのウォーターポンプです。サーモスタットの動作不良がオーバーヒートが起こることもありますね。サーモスタットとは、冷却水の通り道の途中にある水門のような役割をしている部品で、冷却水の温度に応じてサーモスタットが開閉して冷却水の循環を制御しています。つまりサーモスタットが故障すると冷却水が正常に循環できなくなってしまうという訳ですね。その他にも、ラジエーターを冷却するための電動ファンが故障してオーバーヒートしてしまったり、古い車ではラジエーターが詰まってオーバーヒートを起こしてしまう場合などもあります。

冷却系統のこまめなチェックと定期的なクーラント交換がお勧め!

このように冷却システムと一口に言っても非常に多くのパーツがあります。そしてその一つひとつがそれぞれに重要な役割を担っていますので、どの部品が故障してもオーバーヒートに繋がる可能性が高いのです。そんな重要かつデリケートな冷却システムの故障を未然に防ぐ為にも、冷却系統のこまめなチェックと定期的なクーラント交換がとても大切です。メーカーや車種ごとによって故障の起きやすい部位も変わってきますので、効果的にメンテナンスや予防整備を実施するためにも定期的なチェックを確実に実施しておきましょう。そしてエンジンオイル交換などと同様にクーラントもきちんと定期的に交換しておくことをお勧めします!