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アウディ2007年A4アバント 時々エンジン不調の原因

今回ご入庫いただいているのはアウディのA4アバント。

日本でも非常に人気の高いモデルで、国内での販売台数も相当な数になります。

したがって中古車のタマ数も多く、初めて乗った輸入車がアウディのA4

という方もとても多いのではないでしょうか。

走っている姿を街中で目にする機会もとても多いですよね。

今日はそんなアウディA4アバントの、

エンジン不調の修理の模様をご紹介させていただきたいと思います。

ご依頼いただいた修理内容としては、前述のとおりエンジン不調なのですが、

厄介なのは症状が時々しか発生しないということ。

調子が悪いときは吹け上がりが悪くなったり振動が出たり、

パワーダウンなどの症状が出ているということなのですが、

症状の発生頻度が1週間に2~3回という少なさ。

普段は乗るたびに症状が出ていたのに、診断を受けようと

工場へ入庫すると症状が出なくなる・・・。

ただでさえそういうことが起きたりするのに、

そもそもの発生頻度がこの少なさだと、

診断中に症状を確認できない可能性が高いです・・・。

しかしそうは言っても、私たちも困りますがやはり一番困るのはオーナー様。

直したくて工場に入れているのに診断しようとすると何ともなくなってしまう。

これでは修理はおろか原因の特定までもたどり着けません。

ですがそこは私たちメカニックの腕の見せ所。

答えにたどり着く材料が少しでもないか、何か判断材料が見いだせないか

ということで現車の診断を進めていきます。

まずはいつも通りテスター診断から。

エンジンやその他のシステムのコントロールユニットに

故障メモリーが記憶されていないかどうかを確認していきます。

現時点での故障メモリーはいくつか入っていましたが

全て4番シリンダーのミスファイヤを示すものでした。

ミスファイヤというのは日本語で言うと失火、

つまり4番のミスファイヤということは4番シリンダー内で

ガソリンがうまく燃焼できなかったということになります。

なぜか過去形かというと、故障メモリーが一過性のものだったからです。

故障メモリーが入った時点では不具合症状が発生していましたが、

その後は不具合症状が継続して発生してはいないということです。

ミスファイヤの故障事例で多いのはイグニッションコイルの不良。

症状の発生頻度が高ければ、他のシリンダーのコイルと付け替えて

故障メモリーの変化を見ればすぐに判断できますが、

今回の発生頻度では症状が再発するまでテスト走行を続けるのは

ちょっと現実的ではないですね。

まず一つ、コイルは怪しいとしてその他に何か判断できる材料がないか

詳しくチェックしていきます。

そこで気になった点が、まずイグニッションコイルの状態に差があること。

ミスファイヤの故障メモリーが入っていた4番のサプレッサーだけ

妙にきれいで少し柔らかい。

あ、ピンときましたか?

はい、私もピンときました。

お客様に前もってお伺いしていた事前情報として、

1ヶ月ほど前にスパークプラグを交換しているとのこと。

つまり、何が言いたいかというと、結論として

プラグホールパッキンの劣化によりエンジンオイルがプラグホール内に

侵入し、それがサプレッサーに付着して変質してしまったり

プラグのターミナル部に付着したりして点火に支障をきたした

という状況が想定されます。

プラグホールの中にはオイルは溜まってはいませんでしたが

おそらくプラグ交換の際にきれいにされているのだと思います。

他のシリンダーでも若干プラグホールへのオイル侵入が見られましたので

プラグホールパッキンの劣化も進んでいると判断できます。

というわけで、今回の修理は左右のヘッドカバーガスケットと

プラグホールパッキン、そしてイグニッションコイルの交換という内容で

実施させていただきました。

スパークプラグに関しては、交換して間もないことと

プラグ自体にダメージが見られなかったために交換せずに

そのまま使用させていただきました。

交換後ある程度テスト走行をしたうえで再度プラグホールをチェックし

オイルの侵入の兆候が見られないことを確認して修理は完了。

症状の発生頻度を考えるとある程度お客様にも乗っていただきながら

経過観測をしていく必要はありますが、

今回交換したガスケットやパッキン、イグニッションコイル等は

A4のウィークポイントでもあるので

これでより一層安心してお乗りいただけると思います。

今回のように症状の発生頻度が少なく

故障の原因特定が難しいケースもありますが

何かしら原因特定や推測に繋がる情報が車から得られたりするものなので

やはり基本に忠実に一つ一つきっちりチェックしていくことが大切ですね。

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